年上なのに、翻弄されて
「ハクねぇ!」



もともと決めていた時間まで遊び終わって皆と合流すると,沙羅ちゃんが無邪気な笑顔でやってくる。



「ハクねぇ,会いたかったよ? ねぇ,今日うちにごはん食べに来て?」



でもそれはうわべだけで,蓮よりも距離感が近いということを忘れていた。



「って,ご飯?」



うっかり頷きそうになったのを慌てて踏みとどまる。



「そうだよ? ……だめ?」



沙羅ちゃんは上目遣いと言う最強の武器を使い,蓮に似た言動をもって,私を全力で落としにかかってくる。



「でも,ほらっ急に行ったら迷惑でしょ?」

「大丈夫だよ? もともとお母さんに気に入ったら連れてこいって言われてるから」

「? 私を?」



他の皆もならともかく,彼女でもないのに……
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