年上なのに、翻弄されて
「もぉ~! お母さんばっかりハクねぇと話しててずるい! ねぇ,ずっと聞きたかったんだけど,ハクねぇは蓮の事好きなの?」

「っ!? ふわぁ!」



大きめの声でそんなことを言う沙羅ちゃんの口を,水しぶきをあげながら慌てて塞ぐ。

れっ蓮に聞こえてないよね!?



「あ,あの……そんな格好で迫られたら…その,目のやり場に困るって言うか,ハクねぇ!」

「へ!? っきゃあ!」



ここ,お風呂なんだった…! 落ち着かなくちゃ。



「ふふっ。呉羽ちゃん,大丈夫。ここは防音加工してあるから蓮には何があっても聞こえない。その反応だと,蓮の事好きなのね?」



-ボボボッ



「は……いぃ」



相手は蓮のお母さん。

うまく行かなくていらない心配をかけたくないのに,つい正直に答えてしまった。
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