年上なのに、翻弄されて
結局蓮によるなぞの遊びは,私のお腹がいっぱいになり,蓮が飽きるまで続いた。



「呉羽」



蓮によるなぞの遊びが終わり,一息ついたところで名前を呼ばれる。



「もうっ,今度は何なの?」



私は少し拗ねたようにして見せる。

こんなこと気心の知れた人にしかできない。



「ふふっ。あのね,呉羽」

「何…?」



やけにもったいぶる蓮に,絶対ろくなことじゃないと怖じ気づきそうになった。



「じゃあ……トリック・オア・トリート…?」

「え,さっさっきのポッキー1箱残ってるじゃん! それに,要らないんじゃなかったの?」



気が変わったから買ってきてってこと?



「うん。いらないよ? でも,呉羽今お菓子持ってないからいたずらしても良いよね? 僕のお願い,一つだけ聞いてよ」



ん? んん? え?

あれ? トリック・オア・トリートっていたずらされたくなかったらお菓子よこせってことでしょ?

いたずらすることはメインじゃなかったと思うんだけど……
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