年上なのに、翻弄されて
蓮は私をゆっくり座らせて,自身もしゃがむとそう首をかしげる。

その顔が少し赤くて,やっぱりドキドキした。



「嫌じゃ,なかったよ……? むしろ,その,嬉しかったって言うか……」

「~っ呉,羽。もいっかいだけ,してもいい?」



私は驚いて,視線を少しさ迷わせた後,小さく頷いた。

こっこうゆうのって,許可とったりするものなのかな……

私が頷いたのを合図に,私の右手は蓮の左手に掴まって,軽く引き寄せられる。

そして,短く軽い,キスをした。



「「……」」

「ふふっ。帰ろうか」

少しの沈黙。

その後,蓮は私の手を引いて立ち上がる。




「あ~幸せ。困ったな,たくさん用意したのに,何をしても僕がプレゼントを貰ったような気持ちになる」



とてもびっくりした。

それは私が蓮の誕生日に思っていたことと同じたったから。
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