年上なのに、翻弄されて

親友

「あっ呉ちゃ~ん!」      
        


夕方になって美世ちゃんの家に行くと,美世ちゃんは家の前で待っていてくれた。  

           
            
呉ちゃんと言うのは,呉羽という名前からつけられた,いわば愛称。
           
ちなみに,私達は小学校2年生? の時からの付き合いで,口先だけじゃない確固たる信用と絆がある。
                
               
              
「急に連絡したのに,こんなところで待っていてくれたの? ありがと~! お嫁に来てください!」        
              
「あははっダメだよ~」
                
「やっぱダメか~」
                
                
                
軽くあしらわれた私もわざとらしく落ち込んで見せる。          
              
私が男の子だったら絶対にプロポーズすると思うんだけどなぁ。      
                
                
               
「だって……可愛い呉ちゃんがお嫁さんに来てくれなきゃ」        
               
               
             
茶目っ気溢れる美世ちゃんの言葉にキョトンとする。           
             
ホントに可愛くて優しくて……
             
               
               
「んもうっ大好きだよ!」
              
              
               
私は嬉しさのあまり,人目もはばからず抱きついた。            
               
                
               
「ふふっ。呉ちゃん。そろそろ入ろっか。今日は唐揚げだって!! 本当,呉ちゃんが家の近くに引っ越してきてくれてうれしい。」
                 
「うん!!」           
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