年上なのに、翻弄されて
「もちもちだ~」

「ほんとだ」



蓮もふにふにし始める。



「あ,おきた……」



双子は同時に目を覚ます。



「あーっごめんねぇ」



って言うかこれ,お母さんに怒こられるんじゃ……

まず初羽は私を見て,



「あ」



という顔をしたかと思えば蓮を見て,嬉しそうに笑い出す。

まるでお母さんを見ているようだった。

メンクイで蓮が大好き。

そう蓮にも言ってみると



「呉羽もでしょ?」



と嬉しそうに言われた。

その通りなのでなにも言えない。

呉仁は控えめに泣き出して,撫でてあげると泣き止んで,双子の姉の初羽の笑い声につられて笑い出した。



「平和だなぁ」

「そうだね」



ねぇ呉羽。

と,双子に指を近づけたり離したりして遊ぶ私に,蓮が声をかけてくる。



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