年上なのに、翻弄されて
美世ちゃんには悪いけど,彼女は恋愛ものの小説が大好きで,しょっちゅうこんなことを言ってくるから,この手の話題は信用できない。            
                
                 
                 
「確かに? 小説は大好きだよ? でもね,今までのも含めて全部本当。なんなら本人に確認とったこともあるしね!」
                 
                
                
マジか。          
                
ドヤ顔を決める美世ちゃんを見て,シンプルにすごい勇気だと思う。     
                 
でもそっか。           
                 
美世ちゃんの的外れな推理も,当たってたことがあったんだ。        
                
ちょっとだけ嬉しい。        
                  
                 
                 
「私も呉ちゃんに言わなきゃいけないことがあるの」             
                 
「いいよいいよ!!」       
                 
                 
                 
私はもうスッキリした。
                
それに,天使のごとく可愛く頬を染める美世ちゃんを見て,これは恋バナだっ! と予感した私はすぐに飛びつく。
                
                
                
「コンビニ男子くんが蓮くんだって知って丁度良いかなって」    
               
「えっ」           
                
                
                 
呼び方が変わった上に名前呼び! これはもしかして……         
              
               
            
「私,蓮くんの……」       
                 
「えぇ!!」             
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