年上なのに、翻弄されて
                
              
               
「ちょっ蓮!! 手っ!」     
               
                
                
引っ張る所か繋がれた手。     
                 
こんなのっ。          
              
                 
                 
「だめ?」             
                  
「ダメ!!」          
                 
                 
                 
当たり前でしょ!?        
              
                
                
「そっか」            
                
                
               
蓮は落ち込んだと言わんばかりの切ない表情で下を向く。          
                 
                
                
「あっ蓮。あのね……ふわぁ!?」
                
                
                 
少しハッキリと言いすぎたかとフォローをいれようとした瞬間。        
                
蓮に腕をぐんっと強く引かれ,前のめりになった。            
             
前はおでこにキスされた。     
                  
今,蓮の顔は私の耳元にある。
                 
何!?               
                  
                 
                
「それって……僕の事意識しちゃうから?」
               
                
                 
高1とは思えない艶っぽさ。    
              
                 
                
「そんな訳ないでしょ!? バカ」
                 
                
                 
あぁだめだ。            
                 
                 
                  
年下相手に何をむきになって……
         
蓮への言葉遣いもだんだん雑になっていく。
               
どうしよう……こんなの他の人にみ見られたら……            『血祭りにあげられるところだよ?』
             
              
               
誤解……される!!      
              
私の家から学校までは徒歩25分,それなりに近く,同じ学校の生徒ももうすぐそこに塊で見える。          
                
それなのに蓮は手を離してはくれない。
                
掴む所か握られたまま。    
                
人に見られることを全く気にしてない。
              
                
              
『気を付けなね?』          

           
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