年上なのに、翻弄されて

嫉妬

「ねぇ,ホントに一緒に帰るの?」

「そうだよ呉羽」



蓮はニコニコとそう答える。

何と言うか……毒気が抜かれる。



「呉羽は嫌?」

「うっ」



蓮はやっぱりずるいと思う。

そんなこと言われたら……



『やっぱ心配しなくても大丈夫! もともと呉ちゃんが美人で可愛くて優しい人柄だって事が幸いして,皆受け入れる体制整えてるみたい。まぁ逆に蓮くんを排除しようと考える男子陣がいるみたいだけどね』



美世ちゃんに大丈夫的なこと言われたのもあって許しちゃうよ。



「そういえば……蓮は何であんなに達也と仲悪いの? 馬が合わないとかじゃ無さそうだったけど……最初からあぁだったし」

「そうだね。僕もあの人の事が嫌いな訳じゃないよ? 僕,基本的に誰かを嫌ったりする事ってないしね」



じゃあ何で?
< 42 / 204 >

この作品をシェア

pagetop