年上なのに、翻弄されて
1人食事をしている彼を盗み見る。
  
目も髪も薄茶色。
 
髪の毛は肩より少し高いくらいのところまで伸びていて,ふんわりとしている。
    
そして,守ってあげたくなる様な中性的で可愛らしい顔。
        
目の前の男の子を形容するとこんな感じ。

 
  
「ねぇ。口に合いそう?」

  

一応味噌汁やハンバーグといった,嫌いな人の少なそうな物を選んで作ったのだけれど……

  

「はい。とても美味しいです」


  
彼は人好きのする笑顔で迷いなく即答した。
   
でも,やっぱり……

    
   
「あのさ。無理して笑ったり,好きじゃなかったり……美味しくなかったりしたら食べなくても良いからね?」
  
  
   
私は何故か目を丸くする彼を不思議に思いながら続ける。 

   
  
「だって,目が笑ってないのが逆に怖いってゆうか,やりずらい」

   
    
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