年上なのに、翻弄されて
「え? あっそうなんだけど……? なんか,呉羽?」

「お母さん? どうしたの? あっそれよりも,まだ若いからって油断したらダメだからね!? 忠仁さんにも手伝ってもらって絶対安静に!! 今度何かお祝いに持っていくね」



そのお金は小さい頃からのお年玉貯金から崩そう。



「あっもう11時だよ? 辛くなる前に寝なくちゃ」

「そっそうね。お母さんなかなか電話かけられなくて」

「そっか……本当におめでとう。じゃあね? お休みなさい」



ぴっという小さな電子音を聞いた後,私は蓮の元へ走った。



「蓮,蓮!」

「どうしたの?」



蓮は優しくむかえてくれて,私は嬉しくて飛び付きそうになるのを必死に堪えた。
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