年上なのに、翻弄されて
孫!? 誰の? なんで!?



「だってそうじゃないと,呉羽が突然そんなこと言い出すなんておかしいもの」



いつの間にか握っていた蓮の手を,更に強く握ってしまったこと,そして蓮にそっと握り返されたことが妙に恥ずかしかった。



「確かに! 間違いを正してくれた人はいるけど,蓮はそんなんじゃない!」

「あぁ蓮くんと言うの? 夜中まで呉羽に付き合ってくれるなんていい人ね。電話で話したの? それとも……いま近くに居たりするのかしら?」

「いっいるわけないでしょ!?」



いや,いるけど……バッチリ居ますけど!

なんか正直に言ったら負けな気がする。



「あらっいるのね? 冗談だったのに……じゃあ,もし呉羽に本気で,呉羽の合意の上でのみ手を出すことも公認すると伝えて頂戴」
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