年上なのに、翻弄されて
何で一瞬で嘘ってばれたの?



「っていうかお母さん!? 蓮とはそうゆう関係じゃないからちゃんと嫌がるし……蓮だって公認されたところで私なんか襲わないから!」

「何か話の雲行きが怪しくなってきたね。かわってくれる? ふふっ。僕も話してみたい」

「えっ,ちょ,私のスマホっ!」



蓮は私の許可をとらず,自然にかつ優しく私からスマホを取り上げた。



「もしもし……はい,いえ残念ながら。僕なりに呉羽の誕生日が来るまでと期限を決めて頑張っているので……ふふっ。ありがとうございます。……呉羽,紙とペンちょうだい?」



そしていいように使われる私。

蓮はさらさらと紙に何かを書いて,お母さんと一言二言交わすと私にスマホを返した。



「最後に話したいことあるって」



ふっと目を細める蓮は優しげで,ちょっとずるい。
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