年上なのに、翻弄されて
達也は良い奴で,趣味も合う。

互いの事を良く分かってて,受け入れても友達から恋人に変わるだけ。

なのに,どうしてこんなにも戸惑うの?

自分の気持ちがハッキリしないことに更に戸惑う。

達也とのことを考えようとしても,浮かぶのは蓮のかお,こえ,しぐさ……

達也は私の顔に一瞬だけ視線を向け,首にてをおきながらハッキリと口にした。



「だから,俺の彼女になって……呉羽」



達也に名前をそのまま呼ばれたのは初めてだった。

達也は最初から美世ちゃんに合わせて「呉……」って呼んでいたから。

まるで,関係の変化を私に知らしめるかのようだ。

そして,実際そうなのだろう。

達也は,今ここで私の返事を聞くつもりなんだ。


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