年上なのに、翻弄されて
カップルの理想の身長差は15cmだっけ?

丁度そのくらいですごくお似合い。

大人っぽい蓮にはああいう可愛くて若い女の子の方が良く似合う。

年上で,さらには顔も性格も可愛くない私と違って……

否応無くそれを突き付けられて,ツキンッと胸が痛んだ私は全力で走る。



「まっ待って呉ちゃん! 何がっ,はぁあったの!?」



私がさっきまで走っていた所から大好きな女の子の声が聞こえて,私は振り返った。



「ふぅっ~美,世ちゃん」



身長差も考えず私は美世ちゃんに抱きついて,美世ちゃんも必死に踏ん張って私を受け止めてくれた。



「み~先パイ!」



美世ちゃんの優しさに感動していると,美世ちゃんの後を追うようにして,なんだか少し犬っぽい男の子が走ってくる。



「み~先パイって美世ちゃんの事? デート?」
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