バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
「じゃあ、奈織さんですね。髪にリボン巻いてプレゼントですって言って下さい」
「何だか、違う世界に入っていない?」
「ははっ!僕は本当に奈織さんが傍にいるだけでいいです」
「うーん、それじゃあね・・・」

何かいい物ないかなぁと歩いている時に
「奈織さん、あそこ行っていいですか?よくドラマとかで見ますけど、僕行ったことなくて」
拓真が指を差したお店はジュエリーショップだった。
「いいわよ」

2人でジュエリーショップへと入った。
「そう言えば、奈織さん、ネックレスはしてますけど、指輪してないですね」
「そうなの。仕事する時に邪魔で・・・」
「奈織さんらしい。僕の指だと何号くらいなんですかね?測ってみたいなぁ」
拓真は店員さんに声を掛け、サイズを確認していた。
「初めてなんで、照れちゃいました」
「何で照れちゃうのよ。ほんとに」
「奈織さんもサイズ合わせたらどうですか?結婚指輪、今のサイズより大きくなったら、お嫁にもらわないですよ」
「な、なにさらっと言ってるの」
「もしかして、昔より大きくなってるかもって、不安なんですか?」
「絶対ない!」
「じゃあ試してみますか?」

太くなっていないことを祈って、どきどきしながら、サイズを測ってもらった。
「良かったぁ・・・変わってない」
「僕よりも凄く細いんですねぇ。じゃあ、結婚式までサイズ大きくならないようにしてくださいね」
「もぉ~」
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