バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
青羽さんは、少し痩せたようだけど、変わりなく可愛かった。

食事も終わり、私が社長に声をかける。
「社長、少しお時間宜しいでしょうか?」
「あぁ、じゃあ、少し2人で待ってて」
景山くんは私を見たが、お願い!と目で訴え、社長と離れて言った。


【一目で惹かれる意味を知る ~景山くん】

全く、緑川さんは・・・
「すみません、父が私のこと心配してるみだいで、景山さんと緑川さんにご迷惑お掛けして」
「そんなことないですよ。僕も青羽さんのことは色々と対応してましたので。お辛い思いしましたね。でも、あんな最低な男、別れて良かったと思いますよ」
青羽さんは涙を流し、ハンカチで拭っていた。
「あれから人を好きになっても、また裏切られるんじゃないかと怖くなって。お付き合いする話になっても、踏み出せなくて」

結婚まで意識していた人に裏切られたんだ。
そういう僕も、昔、付き合ってた彼女に浮気された。

「青羽さんの傷は癒えないと思います。でも、そのままあいつに縛られてどうするんですか。あなたの人生、それで終わってしまうんですか?まだこれからなんですよ。あんな奴ばかりじゃないんです」
こんなに優しい笑顔の人が、あんな奴のために、涙を流すなんて・・・
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