バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
19時半、申請書類がようやくでき、明日には部長にチェックをお願いできそうだ。
「取りあえず、今日片付いて良かった」

赤星さんから連絡があった待ち合わせ時間は過ぎている。
それに、返信が来ないってことは、行けないことを承諾したってことよね。

でも、ずっと待ってますって言ってたし、もし待っていたら・・・
今から行っても、20時は過ぎてしまうか。
さすがにいないよね。
そう自分に言い聞かせたものの、やはり最後のメールが気になった。
「まぁ、明日休みだし、少し回り道するか」

20時過ぎに待ち合わせ場所のカフェに着いた時には、赤星さんはいなかった。
「やっぱりいないよね。帰ろう」
ほっとして、帰ろうとした時、1人の男性が声を掛けてきた。

「どうしたの、寂しそうだね、お姉さん、待ち人来ないなら、俺と一緒に飲みに行かない?」
「いえ、もう帰りますので」
「いいだろ、そんなに嫌がらなくても。ちょっとだけ行こうよ、ねっ」

しつこく、私の前に来て歩くのを阻む。
「警察に」
そう言って、相手を威嚇しようとした時
「僕の彼女に何か用ですか?」
私の肩を抱き寄せて威嚇したのは、赤星さんだった。
「ちぇ、男いんのかよ」
その男性は捨て台詞を言って去って行った。
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