絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
ちなみに、イラリオさんは私と暮らす前まで、毎日ぶっ込み野菜の塩スープを……ではなく、三食ともここで食べていたらしい。
(今日は本当に人が少ないなぁ)
食堂には誰ひとりおらず、ガランとしている。
この時間になるといつも人気はまばらになるけれど、ここまでいないことは珍しい。
(反対側に行ってみようかな)
食堂を後にして今来た廊下を反対方向へと歩く。すると、何やら騒がしい声が聞こえてきた。
「けが人が……まだ……」
断片的に話し声が聞こえてくるけれど、なんと言っているのかよく聞き取れない。
「どっから聞こえてくるんだろ?」
「あっちだにゃん」
イリスが廊下を曲がったので私は慌ててそれに付いて行く。今度ははっきりと声が聞こえてきた。
「回復薬がもっと必要かもしれない。消毒の薬と痛み止めも」
「今あるのはそれで全部だよ」
お店のカウンターに立つ中年の女性と、騎士服姿の若い男性が会話しているのが見えた。騎士のほうはイラリオさんと似た服を着ているので、聖騎士団の団員だろう。
(今日は本当に人が少ないなぁ)
食堂には誰ひとりおらず、ガランとしている。
この時間になるといつも人気はまばらになるけれど、ここまでいないことは珍しい。
(反対側に行ってみようかな)
食堂を後にして今来た廊下を反対方向へと歩く。すると、何やら騒がしい声が聞こえてきた。
「けが人が……まだ……」
断片的に話し声が聞こえてくるけれど、なんと言っているのかよく聞き取れない。
「どっから聞こえてくるんだろ?」
「あっちだにゃん」
イリスが廊下を曲がったので私は慌ててそれに付いて行く。今度ははっきりと声が聞こえてきた。
「回復薬がもっと必要かもしれない。消毒の薬と痛み止めも」
「今あるのはそれで全部だよ」
お店のカウンターに立つ中年の女性と、騎士服姿の若い男性が会話しているのが見えた。騎士のほうはイラリオさんと似た服を着ているので、聖騎士団の団員だろう。