絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
 そうでしょう、そうでしょう! 薬の知識には自信があるのですよ。

 私は得意げに胸を張った。

「ロベルトさん。この子のことを、私が預かっても?」
「団長に一言伝えておけば大丈夫かと」

 それを聞いた女性は、どこかほっとしたように表情を浮かべる。

「仕方がないね。じゃあお嬢ちゃん、うちでお手伝いしてもらえるかい?」

 女性がカウンター越しに私の顔を覗き込む。

「はい!」

 やったー! 説得成功だと、私は表情を明るくした。

「ところでロベルトさん」

 女性はカウンターに手を付いたまま、今度はロベルトさんのほうを見た。

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