絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
瘴気のことは、知っている。この世界を包む〝悪い空気〟だ。この瘴気が蔓延すると、疫病が流行ったり土地が腐敗したりと、悪いことが起こるとされている。
ちなみに、聖女様は強力な神聖力によって結界を作り、各地に発生するこの瘴気を浄化する力を持っていると言われている。
「セローナ地区では魔獣が出るの?」
「たまにな。時々、アメイリの森近辺で目撃されることがある。魔獣は黒いモヤを纏っているから、見ればわかる。理由もなく襲ってくるから、見つけたらすぐに逃げろ」
いつにない真剣な様子に、私は膝の上でぎゅっと手を握る。
(アメイリの森って聖獣がいる場所なのに、魔獣もいるの?)
私はよっぽど不安そうな顔をしていたのだろう。イラリオさんがそっと手を伸ばして私の頭を優しく撫でる。
「エリー、そんなに心配しなくても大丈夫だ。魔獣に人が襲われないように、聖騎士団が守っているからな」
「うん、そうだよね」
私は不安を拭い去るように、へらりと笑って見せたのだった。
ちなみに、聖女様は強力な神聖力によって結界を作り、各地に発生するこの瘴気を浄化する力を持っていると言われている。
「セローナ地区では魔獣が出るの?」
「たまにな。時々、アメイリの森近辺で目撃されることがある。魔獣は黒いモヤを纏っているから、見ればわかる。理由もなく襲ってくるから、見つけたらすぐに逃げろ」
いつにない真剣な様子に、私は膝の上でぎゅっと手を握る。
(アメイリの森って聖獣がいる場所なのに、魔獣もいるの?)
私はよっぽど不安そうな顔をしていたのだろう。イラリオさんがそっと手を伸ばして私の頭を優しく撫でる。
「エリー、そんなに心配しなくても大丈夫だ。魔獣に人が襲われないように、聖騎士団が守っているからな」
「うん、そうだよね」
私は不安を拭い去るように、へらりと笑って見せたのだった。