絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
瘴気は災いや疫病をもたらす、悪い力だ。神聖力、特に聖女の力により浄化される。
(そういえば、結局聖女様は誰に決まったんだろう?)
あのときの混乱で結局誰が聖女になったのか知らないままだ。世界を救ってほしいという神託を受けた気がしたけれど、今となってはそれも夢だったのかもしれないと思えてくる。
「イリス、おいでー」
落ち着かない様子のイリスに手を伸ばすと、イリスはぴょんっとカウンターの上に飛び乗る。
(もふもふでふわふわー)
イリスの黒い毛並みに手を伸ばすと、ふわふわの感触がする。
暫くイリスと戯れていると、遠くから顔なじみのお客さんが近づいてくるのが見えた。
「こんにちはエリーちゃん。今日は喉の痛みに効くお薬をもらえるかしら?」
白髪交じりのこの女性は、近所のお花さんのおばあちゃんだ。
「はい。ご使用になるのは大人の方ですか?」
「そうよ」
「ちょっとお待ちくださいねー」
薬棚の前で台に乗った立った私は、棚に並べられた瓶にざっと視線を走らせる。そしてそのうちのひとつ、黄土色の粉末の入った瓶を手に取った。中には調合済みの薬が入っている。
「五日分でいいですか?」
「ええ、お願い」
(そういえば、結局聖女様は誰に決まったんだろう?)
あのときの混乱で結局誰が聖女になったのか知らないままだ。世界を救ってほしいという神託を受けた気がしたけれど、今となってはそれも夢だったのかもしれないと思えてくる。
「イリス、おいでー」
落ち着かない様子のイリスに手を伸ばすと、イリスはぴょんっとカウンターの上に飛び乗る。
(もふもふでふわふわー)
イリスの黒い毛並みに手を伸ばすと、ふわふわの感触がする。
暫くイリスと戯れていると、遠くから顔なじみのお客さんが近づいてくるのが見えた。
「こんにちはエリーちゃん。今日は喉の痛みに効くお薬をもらえるかしら?」
白髪交じりのこの女性は、近所のお花さんのおばあちゃんだ。
「はい。ご使用になるのは大人の方ですか?」
「そうよ」
「ちょっとお待ちくださいねー」
薬棚の前で台に乗った立った私は、棚に並べられた瓶にざっと視線を走らせる。そしてそのうちのひとつ、黄土色の粉末の入った瓶を手に取った。中には調合済みの薬が入っている。
「五日分でいいですか?」
「ええ、お願い」