絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「イリス!」
私は呼びかける。
けれど、イリスは振り向くことなく事務所の方に走って行ってしまった。
(どうしたんだろう? 今日のイリス、ちょっと様子がおかしいよ)
追いかけようとカウンターから出ようとしたそのとき、「こんにちは」と声をかけられた。薬を買いに来たお客さんだ。
(まあ、今までも気まぐれにどっかに行っちゃうことが多かったし大丈夫かな?)
そう思い直すと、私はまた接客を始める。
けれど、イリスは夕方になっても戻ってくることはなかった。
その日の晩、私はイラリオさんに昼間のことを聞いてみることにした。
夕食を食べながら、ちらりとイラリオさんの様子を窺って切り出すチャンスを探る。
「ねえ、レオ」
「ん、なんだ? 今日の肉はえらく柔らかくて上手いな」
イラリオさんは今日の夕食のメニュー、豚ロースの香草焼きを頬張る。ちなみにこれは、私の得意料理のひとつだ。添えてある野菜は近所のおじちゃんにお裾分けしてもらったブロッコリー。
私は呼びかける。
けれど、イリスは振り向くことなく事務所の方に走って行ってしまった。
(どうしたんだろう? 今日のイリス、ちょっと様子がおかしいよ)
追いかけようとカウンターから出ようとしたそのとき、「こんにちは」と声をかけられた。薬を買いに来たお客さんだ。
(まあ、今までも気まぐれにどっかに行っちゃうことが多かったし大丈夫かな?)
そう思い直すと、私はまた接客を始める。
けれど、イリスは夕方になっても戻ってくることはなかった。
その日の晩、私はイラリオさんに昼間のことを聞いてみることにした。
夕食を食べながら、ちらりとイラリオさんの様子を窺って切り出すチャンスを探る。
「ねえ、レオ」
「ん、なんだ? 今日の肉はえらく柔らかくて上手いな」
イラリオさんは今日の夕食のメニュー、豚ロースの香草焼きを頬張る。ちなみにこれは、私の得意料理のひとつだ。添えてある野菜は近所のおじちゃんにお裾分けしてもらったブロッコリー。