絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「聖獣を見たいんだったな?」
「うん。今どんな様子なの?」
「昨日と変わらない。ぐったりしている」
「ふうん」
「よし、付いてこい」
イラリオさんは右手を軽く上げると、私を手招きした。
聖獣のいる獣舎は、聖騎士団の事務所の敷地内ではあるものの、屋外のわかりにくい一角にあった。赤い屋根と白い壁の平屋建ての簡素な作りの建物だ。
イラリオさんに案内されて、恐る恐る中に入る。清潔に清掃された廊下が目に入る。私は廊下の先にいる黒いものに驚いた。
「イリス!」
それは、昨日の昼間からふらりとどこかに行って戻ってこなかったイリスだった。
イリスは何も言わず、私の顔を見返す。
「イリスは昨日からここにいるみたいだな。部下が餌を置いておいたみたいなんだが、食べてないな」
イラリオさんは入り口近くに置かれた肉の煮込みが乗った皿をちらりと見た。
確かに、お皿にはこんもりと餌が入っているので餌は食べていなそうだ。とはいっても、イリスはネコに見えるけど本当は聖獣だから、餌は食べなくても平気なのだけどね。
「そこの奥にいるのが聖獣だよ」
「うん。今どんな様子なの?」
「昨日と変わらない。ぐったりしている」
「ふうん」
「よし、付いてこい」
イラリオさんは右手を軽く上げると、私を手招きした。
聖獣のいる獣舎は、聖騎士団の事務所の敷地内ではあるものの、屋外のわかりにくい一角にあった。赤い屋根と白い壁の平屋建ての簡素な作りの建物だ。
イラリオさんに案内されて、恐る恐る中に入る。清潔に清掃された廊下が目に入る。私は廊下の先にいる黒いものに驚いた。
「イリス!」
それは、昨日の昼間からふらりとどこかに行って戻ってこなかったイリスだった。
イリスは何も言わず、私の顔を見返す。
「イリスは昨日からここにいるみたいだな。部下が餌を置いておいたみたいなんだが、食べてないな」
イラリオさんは入り口近くに置かれた肉の煮込みが乗った皿をちらりと見た。
確かに、お皿にはこんもりと餌が入っているので餌は食べていなそうだ。とはいっても、イリスはネコに見えるけど本当は聖獣だから、餌は食べなくても平気なのだけどね。
「そこの奥にいるのが聖獣だよ」