絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「イラリオ=カミーユだ。よろしく」とガーネとベラに挨拶をする。

 そして、まじまじと私を見る。

「エリーは聖女候補だったアリシアの妹だけあって、本当に神聖力が強いんだな」
「そうかなー?」

 私は誤魔化すようにへらりと笑う。
 妹というか、本人だからね。精霊のことを見えるのが神聖力が強い証拠とするならば、神聖力は相当強いのかもしれない。

「それで、何の話していたんだっけ。あ、そうだ。傷薬だ」

 ガーネとベラの登場ですっかりと話が逸れてしまったけれど、私の調薬した傷薬の効き目がよいという話だった。もし本当にそうなら、とっても嬉しいな。

「これ、もうちょっと邪魔にならずに持ち歩けないのかな?」

 私は先ほどイラリオさんがサイドボードから出して見せてくれた小さな入れ物を改めて見る。これ自体は大した大きさではないのだけれど、騎士団の団員達はこれ以外にもたくさん持ち歩く物がある。もう少し小型化できたらいいのだけれど。

[最初からガーゼにお薬を塗っといたらいいんだよ]

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