絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「くそっ。どこにいるんだ」
懐にしまい込んでいた聖石を取り出し、それを眺める。手のひらサイズの六角形の石には、花のような刻印が刻まれていた。聖石だと知らなければ、ただの重しにしか見えない。
貴族令嬢のアリシアに聖女候補かいなかったことから、俺は捜索の対象者を平民にまで広げていた。もしかすると、貴族年鑑に記録のない貴族の庶子が平民として暮らしている可能性もあるからだ。
しかし、既に百人近い各地のアリシアと会ってきたが聖石が反応することはなかった。
(もしかして、この聖石に不具合があるのか?)
聖女候補を発見するためには、この石を使うほかない。そのため、もしもこの石に不具合があるとすれば聖女候補を探し出すことはできない。
(いや、まだ諦めるには早い)
嫌な想像を振り払うように首を振る。
そして、ポケットに入れていた書類の束を取り出した。聖女候補と成り得る対象年齢の〝アリシア〟のリストだ。
「ん? 近くにひとりいるな」
懐にしまい込んでいた聖石を取り出し、それを眺める。手のひらサイズの六角形の石には、花のような刻印が刻まれていた。聖石だと知らなければ、ただの重しにしか見えない。
貴族令嬢のアリシアに聖女候補かいなかったことから、俺は捜索の対象者を平民にまで広げていた。もしかすると、貴族年鑑に記録のない貴族の庶子が平民として暮らしている可能性もあるからだ。
しかし、既に百人近い各地のアリシアと会ってきたが聖石が反応することはなかった。
(もしかして、この聖石に不具合があるのか?)
聖女候補を発見するためには、この石を使うほかない。そのため、もしもこの石に不具合があるとすれば聖女候補を探し出すことはできない。
(いや、まだ諦めるには早い)
嫌な想像を振り払うように首を振る。
そして、ポケットに入れていた書類の束を取り出した。聖女候補と成り得る対象年齢の〝アリシア〟のリストだ。
「ん? 近くにひとりいるな」