絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
馬から降り、その民家の玄関をノックする。反応はなかった。
「不在か……」
このまま待つか、諦めるかで正直迷った。待ったところで、ここに住むアリシアが聖女候補である可能性は極めて低い。それに、いつ戻ってくるのかが全くわからない。
どうするか暫く悩み、三十分だけ待つことにした。
結果的に、この判断は大成功だった。目的の人物、アリシアは程なく戻ってきたのだ。
「こんにちは。お薬をお求めですか?」
家の前で立っているとひとりの女性から声をかけられた。
胸の辺りまで伸びたストレートの茶色い髪、大きな瞳は金色をしていた。色白なのだが不健康さはなく、むしろ快活そうに見える。片手に薬草がてんこ盛りになった大きな籠を持ち、足下には黒い猫を連れていた。
(珍しい瞳の色だな……)
金色の瞳は初めて見た気がする。
目の前に現れたアリシアは、十八歳という年齢相応の可愛らしい女性だった。
「不在か……」
このまま待つか、諦めるかで正直迷った。待ったところで、ここに住むアリシアが聖女候補である可能性は極めて低い。それに、いつ戻ってくるのかが全くわからない。
どうするか暫く悩み、三十分だけ待つことにした。
結果的に、この判断は大成功だった。目的の人物、アリシアは程なく戻ってきたのだ。
「こんにちは。お薬をお求めですか?」
家の前で立っているとひとりの女性から声をかけられた。
胸の辺りまで伸びたストレートの茶色い髪、大きな瞳は金色をしていた。色白なのだが不健康さはなく、むしろ快活そうに見える。片手に薬草がてんこ盛りになった大きな籠を持ち、足下には黒い猫を連れていた。
(珍しい瞳の色だな……)
金色の瞳は初めて見た気がする。
目の前に現れたアリシアは、十八歳という年齢相応の可愛らしい女性だった。