絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

[上のほうで、水がせき止められているの]
「上のほう?」

 私は川上を見つめる。ここからは何も見えなかった。

[ここよりずっと上よ]

 サンは私の考えていることを察したように補足する。

「わかった。川上を見に行ってみるよ」
[本当? 助けてくれる?]

 サンは驚いたように私を見返す。

 困っているのに放っておくこともできない。

「うん。任せて! だって、困っているのに放っておけないよ!」

 私は任せろとばかりにドンと胸に手を当てる。

[うん、見に行こう]
[サンが困っているから、見に行こー]

 ガーネとベラもすっかりとその気になり、くるくると飛び回る。

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