絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
第9章 聖女の来訪
第1話
■ 第9章 聖女の来訪
■ 第1話
──ガシャーン。
朝のチェキーナ大聖堂に、陶器が割れるような大きな音が響き渡った。
「礼拝なら今朝やったわ! 私は決められたことをきちんとこなしている! それで問題があるなら、それは各地の司教達が職務怠慢だからよっ!」
半狂乱にも近い金切り声に、部屋全体が重苦しい空気に包まれた。
そんな中、ひとりの司教が前に出た。
「ルイーナ様。恐れながら、お怒りをお鎮めください。聖女様の心の乱れは、そのまま神聖力の結界の綻びに繋がります」
「あなた達が怒らせているのでしょう? 口を開けば『礼拝を、礼拝を、礼拝を!』ばかり! もう、うんざりだわ!」
「しかしながら──」
「お黙りなさい! わたくしを誰だと思っているの!?」
ルイーナは口を開きかけた若い司教を怒鳴りつける。
「申し訳ございません。聖女様」
若い司教は膝を付き、深々と頭を下げた。
■ 第1話
──ガシャーン。
朝のチェキーナ大聖堂に、陶器が割れるような大きな音が響き渡った。
「礼拝なら今朝やったわ! 私は決められたことをきちんとこなしている! それで問題があるなら、それは各地の司教達が職務怠慢だからよっ!」
半狂乱にも近い金切り声に、部屋全体が重苦しい空気に包まれた。
そんな中、ひとりの司教が前に出た。
「ルイーナ様。恐れながら、お怒りをお鎮めください。聖女様の心の乱れは、そのまま神聖力の結界の綻びに繋がります」
「あなた達が怒らせているのでしょう? 口を開けば『礼拝を、礼拝を、礼拝を!』ばかり! もう、うんざりだわ!」
「しかしながら──」
「お黙りなさい! わたくしを誰だと思っているの!?」
ルイーナは口を開きかけた若い司教を怒鳴りつける。
「申し訳ございません。聖女様」
若い司教は膝を付き、深々と頭を下げた。