絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
第3話
■ 第3話
礼拝を終えたルイーナ様達一行が大聖堂の中から出口に向かって歩いて来る。
じっと見守っていると、ルイーナ様やヴィラム殿下が私達のほうを見て驚いた顔をしていることに気付いた。イラリオさんに何か話しかけ、イラリオさんがそれに答えている。
「あれがイラリオの聖獣ですか。美しい聖獣ですね」
「ああ。アメイリの森で助けた縁で契約を結んだ」
こちらに近づくにつれ、イラリオさんとヴィラム殿下の会話が聞こえてくる。どうやら、ザグリーンを見て驚いていたようだ。
「一緒にいる子供はどなたなの?」
私のほうを見ながら、ルイーナ様がイラリオさんに尋ねる。
「セローナ地区推薦の聖女候補だったアリシアの妹です」
「まあ、そうなのね」
ルイーナ様はにこりと微笑んで、私の前で腰を屈めた。
「あなたのお姉さんのことはとても残念に思っています。わたくしも、とても親しくさせていただいていたの。聖女光臨の儀の前日まで、どうこの国を守るべきかと一晩中語らいあったものだわ」
(えっ?)
何を言い始めるのかと呆気にとられた私に気付く様子もなく、慈愛に満ちた瞳でこちらを見つめるルイーナ様は、饒舌に語る。
礼拝を終えたルイーナ様達一行が大聖堂の中から出口に向かって歩いて来る。
じっと見守っていると、ルイーナ様やヴィラム殿下が私達のほうを見て驚いた顔をしていることに気付いた。イラリオさんに何か話しかけ、イラリオさんがそれに答えている。
「あれがイラリオの聖獣ですか。美しい聖獣ですね」
「ああ。アメイリの森で助けた縁で契約を結んだ」
こちらに近づくにつれ、イラリオさんとヴィラム殿下の会話が聞こえてくる。どうやら、ザグリーンを見て驚いていたようだ。
「一緒にいる子供はどなたなの?」
私のほうを見ながら、ルイーナ様がイラリオさんに尋ねる。
「セローナ地区推薦の聖女候補だったアリシアの妹です」
「まあ、そうなのね」
ルイーナ様はにこりと微笑んで、私の前で腰を屈めた。
「あなたのお姉さんのことはとても残念に思っています。わたくしも、とても親しくさせていただいていたの。聖女光臨の儀の前日まで、どうこの国を守るべきかと一晩中語らいあったものだわ」
(えっ?)
何を言い始めるのかと呆気にとられた私に気付く様子もなく、慈愛に満ちた瞳でこちらを見つめるルイーナ様は、饒舌に語る。