絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「イリス!」
ここは三階だったはず。確か、屋根が付いてはいたはずだけど滑り落ちて大怪我でもしたら大変だ。
慌てて窓際に駆け寄ったが、イリスの姿は既になかった。
(あれ? いない?)
そう思ってきょろきょろしていた私は、目の前に突如現れたものに驚きのあまり目を見開いた。
(何、これ……)
そこには、見たこともないような姿をした大きな生き物がいた。
獅子のような顔の周りを覆う長い銀色のたてがみは月光を浴びて雪原のように鈍く光り、その背からは冬の湖畔に舞い降りる白鳥のように大きく白い翼がついていた。体長は数メートルある。
(もしかして、聖獣?)
初めて見る獣だけれど、すぐに聖獣だとわかった。近づいただけで、恐れ多くなるほどの神聖力を感じた。
「俺の助けを望んだだろう」
聖獣がゆっくりと口を開く。
(助けを望んだ?)
何のことだかさっぱりわからず、私は体を硬直させる。
ここは三階だったはず。確か、屋根が付いてはいたはずだけど滑り落ちて大怪我でもしたら大変だ。
慌てて窓際に駆け寄ったが、イリスの姿は既になかった。
(あれ? いない?)
そう思ってきょろきょろしていた私は、目の前に突如現れたものに驚きのあまり目を見開いた。
(何、これ……)
そこには、見たこともないような姿をした大きな生き物がいた。
獅子のような顔の周りを覆う長い銀色のたてがみは月光を浴びて雪原のように鈍く光り、その背からは冬の湖畔に舞い降りる白鳥のように大きく白い翼がついていた。体長は数メートルある。
(もしかして、聖獣?)
初めて見る獣だけれど、すぐに聖獣だとわかった。近づいただけで、恐れ多くなるほどの神聖力を感じた。
「俺の助けを望んだだろう」
聖獣がゆっくりと口を開く。
(助けを望んだ?)
何のことだかさっぱりわからず、私は体を硬直させる。