絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
 イラリオさんは真顔で言う。

 うん、それは知っているよ。昨日、皮が付いたままだったもん。

 カットした野菜とガーリックと一緒に炒め、ガーリックソースを作る。それを、焼きたての肉にかければ特製のポークソテー、ガーリック風味の出来上がりだ。

「できた!」

 私はそれをお皿に盛リ付ける。食べる前からふんわりといい香りが漂ってきて、よだれが出てくる。
 今日買い物ついでに買ったパンと一緒に食卓に並べたら、それなりに豪華に見える夕食が完成した。

「いただきまーす」
「いただきます」

 向かい合って座った私達は食前の挨拶をして、顔の前でパチンと手を合わせる。器用に肉をカットして口に入れたイラリオさんの表情がぱっと変わるのがわかった。
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