海と空の狭間で……
電話は掛かって来ない。


その真実が寂しくてリビングに移動する。


相変わらずパソコンを弄っているお兄ちゃんを見ていると目が合った。


「アスナ」
「ん?」
「最近部屋に閉じこもってるみたいだけど、何かしているのか?」


なんて、答えを返そうか悩んでしまう。


「うん。
かすみと喋ったりメッセージのやり取りしたりしている……」
「そうか」
「うん」


結局、空からメッセージも来ないまま時間だけが過ぎていった。
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