海と空の狭間で……
ずっと、固まったままの2人。


先に声を発したのは、お兄ちゃんだった。


「うちの妹を呼び捨てで呼ばないで貰えるかな?」


お兄ちゃんは無表情。


それとは対照的に、好戦的な笑みを浮かべた空。


「同じクラスの生徒で仲良いんですよ」
「……ッ」


空がそう言った瞬間、お兄ちゃんの表情が少しだけ表に現れた。


一見すると涼し気な表情に見えるが、眉が強ばっている。


多分、怒っているのだと思う。





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