海と空の狭間で……
「好きな物を選べ」
「うん。ありがとう!」


お礼を言ってから、スマホの見本が置かれたコーナーに移動する。


正直、スマホはふたつも要らない。


しかし、喜んでいる自分を演じる。


「お兄ちゃん!!

私、いつも黒色のスマホを買っているけど、今回は違う色にしてみようかな!?」
「これとか良いんじゃない?」



お兄ちゃんが手にしたのは、白のスマホ。


「綺麗!」
「どうせ、スマホカバーも買うから白なのが目立たなくなるけど、好きなのを選びな!」
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