海と空の狭間で……
「アスナの下校時間に迎えに行けない……」


思い詰めた表情で、そう口にしたお兄ちゃん。


まさ、か。

それで、悩んでいた?


「迎えくらい無くても大丈夫だよ!」
「そっか。

ちゃんと、真っ直ぐ家に帰るんだぞ?」


心配し過ぎだ__


「うん」
「今日はどうしても外せない仕事が出来たんだ__」


そういえば、あれ以来、お兄ちゃんが仕事に行っている気配が無かった。


家で仕事はしていたが、職場には行っていないと思う。
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