海と空の狭間で……
「じゃあ、掃除にいくか!」
「うん……」
「本当はもっと2人っきりで居たいけど……」
「わ、私も!」
「寂しかったけど、そのセリフが聞けただけで満足!!」


そんな会話を済ませて、掃除をする為に教室に戻る。


屋上から続く階段を降りる間も、空の事で頭がいっぱいだ。


のぼせたまま教室に入ると、誰かに肩を叩かれビクリと身体を震わす。


肩を叩いたのはかすみ。


「若者同士で楽しんだ?」


相変わらず年寄りみたいな事を言うかすみに笑ってしまう。


でも、さっき起きた幸せを聞いて欲しい気持ちが勝った。
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