海と空の狭間で……
「お疲れ様!」


久々にスマホ越しに聞く空の声。


今日、学校で話したというのに久々に声を聞いた気分になるから不思議だ。


「お疲れ様!」
「何かあった?」


空は私の異変に気付いてくれた事が嬉しい。


隠そうと思っていたけど、止まらない唇。


「空の言う通りだった……。

お兄ちゃんは私の事を妹として見ていなかったのかも知れない……」


一度落ち着いたはずなのに、声が震えるのは家族として大切にされていると思っていたから。


< 322 / 434 >

この作品をシェア

pagetop