海と空の狭間で……
それから、どれくらいの時間が過ぎたかも分からない。


バイクが止まった瞬間、もぬけの殻状態で宙を見ている私。


そんな、私が最初に考えた事。


『こ、これ、帰りも乗るの?』


答えは勿論、YESだろう__


そう考えたら、人生を諦めた人の気持ちが良く分かる。


なんていうか、深い絶望のせいか脳が思考停止しているのだ。


「アスナは、怖がっていた割に、余裕そうだったな!!」


そう、言いながら振り向いた空がギョッとした表情で私を見ている。

< 336 / 434 >

この作品をシェア

pagetop