海と空の狭間で……
しかし、ベッドが少し軋んだ瞬間に目を覚ましたのだろう。


ベッドから降りようとする私の手首を掴んでいるのは、空の大きな手の平。


「行かないで__」


そう口にした空の目は少し眠そうで、色気が凄い。


空には此処(部屋)に閉じ込められた。


それでも、空なりに意図が有ると分かるから恐怖は感じないって気持ちが本音。


ただ、気がかりなのはお兄ちゃんの事。


こんな行動が知られたら……。
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