海と空の狭間で……
「じゃあ、準備して」
「うん。じゃあ、急ぐね……」


それだけ伝えると自分の部屋に戻り、クローゼットを開ける。


相変わらず地味な服が多い。


その中で、お兄ちゃんの買ってくれた白いワンピースが目に入った。


それを手に取り着替えを終わらせた瞬間に扉がノックされた。


「あ、はい」


ドアがゆっくり開き、優しい表情を浮かべたお兄ちゃんが目に入る。


「どうしたの?」
「あのさ……」
「うん」
「なんか、ごめんな……」


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