海と空の狭間で……
お兄ちゃんに告白された日が、頭の中で蘇る。


「い、いや。気にしてないよ!」
「少しは気にしろよ」
「あ、うん……」


「て、気にしてないって事は無いよな……」
「……」
「俺は、さ。
アスナが幸せそうにしていたら、それで良いから。


……それだけ言いに来た」


それだけ言うと、扉が閉まる。


余りに言葉が少なすぎて、お兄ちゃんが言いたかった事を全て理解出来た訳じゃ無い。
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