【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉
『次から次へと、巻き起こる』
「ただいまぁ」
「おう。おかえりつぼみ」
捜査を終えて家に帰宅したわたしを待っていたのは、夕食を作っていた日向であった。
「夕飯もう出来るからな?ちょっと待ってろよ」
「作ってくれてたんだ。ありがとう」
そう言うと日向は「今日は豚の生姜焼きとほうれん草の胡麻和えと、豚汁にしたぞ」と誇らしげに話してくれた。
「え、美味しそう!」
「ちょっと味濃いめになっちゃったけど」
「ううん、全然いい。ありがとう」
美味しそうな生姜焼きにテンションが上がったわたしは「すぐに着替えてくるね」と言って部屋に戻った。
「ふうっ……っ」
あの事件の捜査に行き詰まってしまっていたから、ちょっと息抜きしないとダメかもと思っていた。
明日また、中山和美に話を聞きにいかないとダメかな……。
「お待たせ、日向」
「おう。じゃあ食べるか」
「うん。お腹ペコペコだったから嬉しい」
向き合うようにテーブルに座り「いただきます」と手を合わせ、お箸を手に取りまずは豚汁から一口食べた。
「美味しいっ!」
「本当に?それはよかった」
「うわぁ。温まる〜」