【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉
『史上最高の幸せ』
「そうか。よかった」
「今ちょうど、女子高生たちに事情聴取している所です」
「分かった」
とにかく女子高生たちが、全員無事で本当によかった……。
「さ、俺らも署に戻るぞ」
「はい」
わたしたちは犯人を逮捕し、女子高生たちも無事に保護した後、現場を鑑識に任せ署に戻った。
「つぼみ、本当に大丈夫か?」
「大丈夫だよ」
日向はわたしのことを相当心配しているようだ。
「門野さんから聞いた。撃たれる寸前だったんだろ?」
「まぁ。……でも撃たれる前に、逮捕出来たしよかったよ」
「……そうだな」
この事件で一人が犠牲になってしまったけど、その後事情聴取を終えた女子高生たちは、無事に家族や友人の元へと帰宅出来たと報告があった。
その後の取調で、犯人たちが自供した。犯人たちの話だと、女子高生たちを監禁した後、人身売買をする業者に引き渡す予定だったと供述した。
「……人身売買」
「ひどい話だな」
そんなの、絶対にあってはないけない。……女子高生たちをお金で買わせるなんて、最低すぎる。
女子高生たちを物みたいに扱って。