【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉
「だって、日向。よかったね」
とわたしが言うと「違うよ。お姉さんのことだよ」と言われた。
「だってよ、つぼみ」
「……え?」
わたし……?
「お姉さんが犯人の前に立って、わたしたちを必死で逃がしてくれた時……。すごくかっこよかったです」
「うん。あの時の真剣な目、すごくかっこよかったよね」
「え、本当に……?」
わたし……。かっこよかった?
「うん。……お姉さんがわたしたちを助けてくれたから、わたしたちはこうして無事に生きてるし」
「本当に、ありがとうございました」
「お姉さんには、感謝してます。 ありがとうございました」
その言葉を受けたわたしは、あまりにもビックリして、そして嬉しくて。……思わず、涙が流れた。
「お姉さんは、わたしたちにとって最高の刑事さんだよ!」
「うん。わたしたちの憧れ! ヒーロー!」
「お姉さん、最高!」
そう言って笑う女子高生たちに、わたしは元気が出た。
「……ありがとう、みんな」
「お姉さん、これからもわたしたちのヒーローでいてね!」
「じゃあね!お姉さん!」
「またね、お姉さん!」