【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉


「仕事終わりのビールって、なんでこんなに美味しいんだろうね」

「本当だよな。マジで美味い」

「ねぇ、美味しい」

 こういう小さな幸せが、わたしたちにとっては幸せなんだ。
 どこかに出かけなくても、一緒にいるだけで幸せだと思える。家にいる時は優しくて、甘やかしてくれる日向。だけど刑事として仕事してる時は、本当にカッコよくて頼りがいがある。
 そんな日向のギャップに、わたしはやられている。……大好きな日向とどんな形でもいい。一緒にいられればそれだけで、わたしは幸せなの。

「あーあ。クリスマス、終わっちゃったね」

 時計の針はすでに、夜の24時を過ぎてしまっていた。

「そうだな」

「日向。遅くなっちゃったけど、メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 だけどこんな風に、これからも笑っていたいな。わたしたちはわたしたちなりに、二人での人生を生きて行くんだ。
 この先何があるかなんて分からないし、どんなことが起こるかなんて全く予想がつかない。だけどわたしたちなら、二人でどんなことも乗り越えていけると信じているんだ。

「日向、大好きだよ」

「俺も大好きだ」
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