【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉
「……え?」
あれ……?今、わたし……。
「……ごめん」
その場から立ち去った門野さんの背中を見て、状況をようやく把握した。
「え……。今、わたし……」
キス……した? 門野さんと……?
「……っ!」
え、どうしよう……! キス、してしまった……!!
そして不覚にも……。
「……え、日向!?」
日向にその場面を、しっかりと目撃されてしまったようだった……。
「つぼみ、お前……」
「ひ……なた」
どうしよう……。とても気まずい。気まずすぎる……。
何を話したらいいのかも分からない……。
「お前……。門野さんのこと、やっぱり好きなのか?」
そしてそう問いかけてくる日向。
「違っ……。そんなんじゃ……」
そんなんじゃない……。わたしが好きなのは、日向なのに……。
日向が、好きなのに……。
「じゃあなんで……。なんで門野さんと一緒にいるんだよ」
「それは……。バディ、だから……」
わたしのバディは、門野さんと決まった。……ただ、それだけのつもりだったのに……。
「……バカ」
なぜか、三角関係?の予感がする……。