【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉
「か、門野……さん?」
その真剣そうな眼差しから、目を逸らせなくて……。
「いい加減、笹野の気持ち聞かせてくれない?俺、ずっと待ってるんだけど」
そうやって真剣な顔で言われたら、わたし……。何にも言えない。
「あの、門野さん……」
何て言えばいいのか分からなくて、迷っていたら……。
「好きだ、笹野。……俺と付き合ってくれないか?結婚を前提に」
門野さんはわたしの手を取り、真剣な眼差しでそう伝えてきた。
「……え?」
結婚を前提に……?
「俺は大切にする自信がある、笹野のこと。俺は笹野のこと裏切ったりしないし、傷付けたりもしない。……何かあったら必ず、笹野のことを守ると約束する。 自分の命をかけても、お前を守るって」
真剣な顔でそんなことを言われたら……。
「門野さん……」
わたしは日向のことが好きなのに……。
そう言われると、心が揺らいでしまう……。
「だから真剣に、考えてくれないか? 俺と結婚を前提に、付き合うこと」
そしてその告白の場面を、まさか日向に見られていたなんて……。
わたしは思ってもなかった……。