腐女子な女!

「えぇ・・・そうなのか?・・・例えば、如月だったら、どうする?」


 そんなコトいきなり言われても・・・


「そうね・・・私だったら、少なくとも萌え要素をプラスするわ。」


「萌え・・・要素?それって、重要?」


 何を言っているのだ、この男は?


「当たり前でしょ!何言ってんの?今時、萌えの一つも加わってない作品が受けるわけないでしょ?どこでも、美男子は必要!まぁ、百歩譲りましょう。百歩譲って、美少女でもいいわよ!でも、この作品はどこにも、ソレらしき相手が出てこないじゃない?」


「そりゃ・・・作品のテーマとして、『本当の正義』とは、何か?・・・という・・・。」


 コレだから・・・。


「だから、ダメなのよ!そのテーマ性が全体に出ちゃいすぎてて、正直言って、ウザいのよ!私は、このテーマを前面に出しましたって・・・作品のテーマって言うのはね、オブラートに包み込み、読者がもしかして・・・ぐらいに読み取れれば、十分なのよ!」


 小説の大事なことは『テーマ性』と考えるのは、初心者が陥りやすい失敗の一つだ。


「・・・・・厳しいな・・・。」


「そうでもないわよ。今時、携帯小説だって、もっとマシな文章書くわよ。」


 いいながら、小説のプロットにペンを走らせる。




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