腐女子な女!

「まぁ・・・現実とマンガとは似たようなものか・・・。」


 何となく、そう思って口にしていた。


「何の話よ?・・・ソレより、昨日は進んだの?」


 亜紀が全力で話をそらす。


「昨日?・・・いや、やっぱりアクション描写の良し悪しは、個人によるところが大きいからね・・・私としてはさっぱり風味が好きなのだけど、だけど最近の流行を考えると、これが中々・・・」


「何の話よ?」


 え?違うの?奈津??


「え?小説の話じゃなくて・・・?」


「違うわよ!佐倉くんと二人きりだったんでしょ?進展は?」


 ・・・・・・・・・・・・・・。


「・・・あるわけないじゃん。」


 きっぱりといってみた。


「「はぁ~・・・」」


 二人から大きくため息が漏れる。


 え?何?


 そこはため息をつくところなのですか?


「あのね・・・普通、それだけのチャンスに恵まれながら、何も進展がないとかさ・・・考えられる?」


 いや・・・それが普通なのではないでしょうか?奈津さん。


「そうよ!ドサクサ紛れに抱きつくとか!」


 無理です!!


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